第25章 ♡のQueenは♢もお好き
「大丈夫?さとぼ〜…」
「う、う〜……ん…」
微睡む意識の中
優しく背中を撫でられてる…
「それにしても、うまくいってよかったな?」
「ありがと…2人のおかげ♡」
頭上での会話がうっすらと聞こえる…
「それにしてもいいの?智、金ねぇぞ?」
「かずの結婚相手の条件には合ってないよな〜?」
「ふふ♡いいの、あれはついでの条件だったし」
背中に感じた柔らかな手が
髪の毛をそっと撫でてる
気持ちいい……
「お金ないと生きてけないが口癖だったのにな?」
「まぁ、それは今も変わらないよ?」
「じゃあ俺にしとけよ?俺なら金には困らないぜ?」
潤…お前しつこいぞぉ…
「潤くんも魅力的だけど」
「おお♪」
「ボクの方がお金持ってるし♪」
んふふ…って可愛い笑みが聞こえる
「え、そ…そうなのか?」
「知らねぇの?潤…かず、億稼ぐプロゲーマーだぜ?」
「「え、えぇえっ!?」」
思わぬワードに潤とハモって飛び起きた
「あれ、知らなかった?」
「聞いてないよ…?」
「公園で殴ってきたあいつ、その時の仲間だって言わなかったっけ??」
聞いてないよぉ〜…(゚ω゚)!?
目を白黒させてる俺をよそに
かずちゃんはニコニコ笑うばかり
「智くんの女王さまは両方持ってるってことだな」
「奇しくも、智の手にも両方来たしな…」
翔が落とした視線の先には
先程俺が上がった時のトランプ
♢と♡のクイーンが並んでいた
- end -