第24章 愛し、愛され
- 大野 side -
「あつぅ…」
暑さで目が覚めるとデジタル音が少し離れた場所から鳴ってる
「…っ、ん〜……」
布団から手を出してスマホを黙らせ枕元に放り投げた
仕事行く準備…しなきゃ
むくりと上半身を起こして伸びをして
入りっぱなしになってたエアコンを止める
カーテンの隙間から差し込む光の方を見ると
恋人の剥き出しのケツが見えた
「おいおい…」
暑さで脱いだんだろうけどなぜに全裸!?
さとしが反応してしまったじゃないか…Σ(-᷅_-᷄๑)
もうひと月も我慢してるさとしを宥めて翔くんを起こすために揺らす
「おーい、翔くん…起きろ〜…」
「……ん、んふ……?」
艶めかしい声だしてんじゃねぇ…(ー ー;)
ただでさえ起きがけのさとしは元気だっつーのに、もう…
いつもパッと起きるはずの恋人は
体の揺れを心地よく感じたのかまた寝息をたてはじめる
年末年始の特番収録の詰め込み
紅白歌合戦からのカウコン
ツアーも始まって
それに重なるいつも通りの仕事…
それをこなしてる状態だから
疲れが溜まってるもんね…
俺だって休めるもんなら休みたい
でも、そうもいかないわけで…
「お仕事行かないとダメだよ?翔くん…」
さっきより強めに揺らす
「…ん〜…もう、ちょ……だけ……」
寝返りをうってきて
ちょっと大きくなってるしょうが
俺にこんにちわした
いたい、痛い…っ
パンツの中のさとしが
おはよーって上向いたぞ、もぉ!
さっきよりも暴れるさとしを宥めて
裸体をさらに揺らす
俺の気も知らず眠る翔くんにちょっと腹立ってきて
「起きろっ!」
少しだけ強めに言うとパチッと大きな目が開いた
「…ん」
唇を突き出してきたから軽くチュッてする
「……もっかい」
不満げに見るから今度はむちゅ〜っ…と濃厚なやつ
それでもまだ不満そうに唇が尖ってる
「もぉ、これ以上したら止まらなくなるから〜…」
「やだ…シていいから…もっとぉ……」
窘めようとした俺の股間をするりと撫でると
妖艶な笑みを浮かべて
転がしてたスマホを手にとって時間を見せてくる
迎えが来るのは…
一時間後……か…
「一回だけ、いっか…?」
「…ん♡」
お誘いにあっさり全面降伏
俺を迎えるために開かれた腕の中に吸い込まれていった