第22章 お山夫婦の1日
- 大野 side -
「あー…やっぱ潮の香り、最高っ!」
今日は久々の1日オフで、俺は知り合いの船を出して貰って大海原の上にいた
鼻に抜けていくこの潮の匂いは何回感じても堪らなくなるんだよな〜…
「さ、ガンガン釣るぞっ!」
そう息巻いて竿を持った時
「智くん!俺どうしたらいーのっ?教えてくれなきゃわかんないんですけど……」
「あ、ごめん…」
一緒に来ていた翔くんの存在をすっかり忘れていた(笑)
「翔くん、この竿使って?ルアーとかはここにたくさんあるし…ルアー付けれる?」
「んー、さっきちょこっと教えて貰ったからなんとかやってみる…」
慣れない手つきでルアー付けてる翔くん、可愛いな…
もう一回付け方を見せるとコツを掴んだらしく、そのあとはなんてことなく付けられて竿を海へと投げていた
今日はたくさん釣るぞ〜っ!
両手を青空に伸ばして
大きく伸びをして
最高に幸せな空気を吸い込んだあと
俺も海へと投げて釣る体制を整える