第16章 夏男はご立腹
ー 翌日 ー
「っはよ〜」
「あら、Jが朝からご機嫌だ…仲直りしたんだ?」
潤と2人で楽屋に着くと既に来ていたニノに揶揄われる
「ま、まぁ…ね」
俺の定位置に座ると向かいに座ってたニノが隣に座り直した
「俺の言った通りだったでしょ?」
「……」
「無言は、図星と捉えますよ?」
顔を近づけて話すニノに、ごまかしはきかないから静かに頷く
「やっぱりね〜…Jは翔くんの事になるとホント子供みたいになるから…」
「え、そ、そう…かな」
「そうですよ〜…俺と飲んでる時なんかずっと翔くんの話するんですよ?」
「え、なにそれ…詳しく聞かせてっ?」
入り口近くで帽子を取って髪型を整えてる潤をニノ越しに見ながら訊ねる
「…いいの?結構キツい内容ですけど…」
キツい内容って…どんな話してるんだよ、潤のやつ…
聞くか聞かまいか少し考えるけど
「…聞きたい、聞かせて」
知らないよりかは知った方がいいと腹を括ってそう告げるとニノがニヤリと片方の口角を上げ不敵な笑みで話し始めた
「キスしたら顔赤らめて目を伏せる仕草が可愛いだの、イきたいのにイかせてって口に出来ないとこも可愛いだの、気持ちいいこと好きなくせに好きじゃない風に装ってるとこもなんだかんだ可愛いだの…」
「も、もういい…ヤメテ/////」
なんつーことをベラベラと話してるんだアイツ…
ギラリと睨みつけるもこちらに気付いてない潤
「ま、それだけ愛されてるってことっすよ翔くん…良かったっすね?」
天を仰いで赤らむ顔を見せまいとしていると
「おっはよ〜!」
急に現れた相葉くんがニノの背中をポンッと叩いた
「う、わ…」
「えっ!?んうっ!?」
体を寄せてきたニノを支えようと顔を降ろすとニノと唇が重なる
さっきまでこちらには目線を向けていなかった潤の視線が見えて慌てて体を離す
「じゅ、潤…っ、怒るなよ?不可抗力だからな、今のは!」
慌てて弁解する俺にツカツカと近づいてきた潤に唇を塞がれる
舌を絡められ離されるとニヤリと微笑んで
「今日帰ったら覚悟してね♡」
誕生日当日に俺は何をさせられるんだと一抹の不安を覚えながら静かに頷いた
- end -