第16章 夏男はご立腹
- 櫻井 side -
一度本音を口にしてしまえば恥ずかしさなどどこかへ行ってしまって
堰を切ったように溢れた愛しい彼への気持ち
それが俺を大胆にさせていく
普段、俺を組み敷く逞ましい上半身に舌を這わしてするすると下へと下がっていく
「…っ、ふ、あ…っしょ、ぉ…」
臍の周りを舐めると大きく揺れた下半身
膨らむ中心をさらに主張するかのように揺れたからベルトを外してジッパーを下ろす
開いたそこには濃紺のパンツに少し違う色がつき分かるほどのシミが出来ていて
「翔…舐めて…」
潤の手によって露わになったそり立つ男のシンボル
サキからはもうだらだらと透明な雫が溢れてきているそれを優しく握って根元から舌を這わす
「っ、く…翔…っ…気持ちい…」
上半身を少し起こして俺の髪をさらさらと撫でてくれるから嬉しくて大きく口を開けてそれを咥え込んだ
初めての潤の味は少し苦く感じたけど、いつも潤がしてくれるように口をすぼめて上下に動かす
「っあ、ぁあ…しょぉ…っ、いいよ…上手…」
上がる水音に重なる潤の吐息
チラリと視線を上にやると、いつも余裕そうにしている潤の顔が蕩けてて、もっとしてあげたくなって
根元まで咥え込んでサキを舌先で刺激した時口内に広がった熱
ビクビク脈打ちながらまだ口内に放たれるそれを受け止めて全て出た後、口を離す
「は、ぁ……翔…」
埋(うず)めていた顔を上げて放たれた熱をごくん、と喉を鳴らして飲み干すと
起き上がった潤が俺をシーツに沈めてくる
「今迄、フェラしてくれたことなかったのに…どういう心境の変化…?」
白濁が残っていたのか俺の下唇を指の腹でなぞりながら話す
「潤が舐めて、って言ったからじゃん…」
少し冷静になったら恥ずかしくなって視線を外す
「何回頼んでも嫌だって言ってしてくんなかったくせに…」
口では少し悪態を吐くような言い回しだけど嬉しそうに微笑んでる
「今度は…翔も気持ちよくしてあげるね…」
頬に触れるだけのキスが落とされると優しくシャツを脱がされた