第9章 逢いたくて…
- 相葉 side -
翔ちゃんも寂しいって思ってくれてるのはわかってる
だから俺ばっかり我儘言うのはダメだってわかってるけど、やっぱり一時(いっとき)でも離れるのがあまりにも寂しくて…
見送りまで駄々こねるような態度をしてしまって自己嫌悪に陥る
ちゃんと明るく見送らなきゃ…
「いってらっしゃい、電話は必ずしてね!」
名残惜しさを感じながらも翔ちゃんの温もりから離れて手を振りながらその場を離れる
ほんとはちゃんと顔見ながら見送りたかったけど、泣きそうだったから咄嗟にそうしてしまった
柱の影に入り翔ちゃんがゲートをくぐるのを見届けると溢れてくる涙
「も、なんで泣くんだよ……俺のバカ…っ」
両手で溢れるものを拭って、仕事場へとタクシーで移動した