第9章 逢いたくて…
- 相葉 side -
「え、今年も行くの…?」
食後のコーヒーの香りを堪能しているときに知らされる恋人の長期不在
オリンピックが始まると取材でしばらく日本から離れる翔ちゃん
今回も例外なく海外へ長期で行ってしまうそうだ
「まぁ…いままでもあったし、わかってたことでしょ?そんなに寂しそうな顔しないでよ…」
いずれ帰ってくるのはわかってるけど、それでも常に感じている彼の存在がしばらくの間とはいえ感じられないのはやはり……寂しい
「毎日、電話するから…ね?」
「絶対だよ…?俺、電話来るまで待ってるからね?」
俺のお願いにテーブルに置いていた手が暖かい翔ちゃんの手で包まれる
「ちゃんとするから、帰って来るまで我慢、してね?」
「うん…わかった…翔ちゃん、頑張ってきてね」
今言えるであろう精一杯の言葉を伝えて頑張って笑うと優しく頭を撫でられた