第2章 キス魔
兵士達にもたまには息抜きが必要だということで、調査兵団内で宴会が催されることとなった。とは言え、振る舞われるのは兵団内で醸造された安価なブドウ酒だ。
「今日は無礼講だ。みんな、思い切りやってくれ~!」
普段の真面目な顔はどこへやら。満面の笑みでエルヴィンが乾杯の音頭を取った。
リヴァイ班の面々と、、ハンジ、エレンも、エルヴィンと同じテーブルについていた。
リヴァイの隣は、もちろんである。彼女はもともと酒にあまり強くないため、普段はほとんど酒を飲まない。 だが今日は、
「班長、お疲れ様です!」
と、部下達が次々と酒をつぎにくるので、ついつい飲み過ぎてしまった。
宴会が始まって一時間もする頃には、は耳まで真っ赤にしてテーブルに突っ伏してしまっていた。
その横ではリヴァイがため息をつく。
「強くねぇくせに、無理しやがって…」
そう言って、自分の上着をの背にかけてやった。机に突っ伏したは静かに寝息を立てている。酔って眠ってしまったようだった。