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あの柚子の実がなる頃に。
第1章 私
しばらくすると永井さんの友達も帰って、病室には2人きりになった。
ずっと愛想笑浮かべてて疲れたし、これから毎日一緒に過ごすんだし、笑わなくてもいいよね?
ホントの私を知るべきだわ。
「柚子稀ちゃん・・・?
どおしたの?」
私の表情の変化に気づいた永井さんがこっちをみる。
『べつに。
何で永井さんは入院してきたんですか?』
やっぱ、ココは気になる。
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