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あの柚子の実がなる頃に。

第1章 私


「ゆず~?」





ママの声。ざわざわしたロビーにいても、よく聞こえる、通った声。


『なに?』

ママに向かって返すと、ママは私を見つけてこう言った。


「検査だって。パパが診察室にきてって」







検査。


やな響き。
小さい頃から何度も何度もしてきている。

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