【ツキプロ】 ALIVE SOARA中心夢小説まとめ
第12章 ※R18※隣は誰にもあげません(大原空)
『っ、あ、そら?』
「まひるッ...」
ほんの少しだけ、空が怖い。
いつもなら私から手を引いてあげなきゃこういうこと、しないのに。
息継ぎも苦しいぐらいにキスを重ね塗られて、頭が回らない。空の目が苦しそうに細められるのが、果たして酸欠によるものなのか、他に原因があるのかも考えつかなかった。
「はぁ、ぁ、まひる...」
『空、ほんとにどうしたの...?』
「...キスするの、イヤ?」
私の質問には答えないで尋ねられた質問。私の肩に頭を寄せながら発された台詞を一体どんな表情で紡いでいるのか、それが分かれば良かったのだけれど。
『やなわけ、ないでしょ。ビックリしただけだよ』
結局、差し障りないことしか言えないけれど、紛れもない真実だから仕方ない。空はそっか、と言うとようやく私と目を合わせた。
「...続き、していい?」
恐る恐るといった様子で訪ねてくる空がおかしくて、ふふ、と笑ったら少し目線を逸らして拗ねる。そんな所もまたおかしいのだけど。さすがに笑いすぎたら怒られてしまうから、グッとこらえた。
『空の、好きにして』
「まひる...ッ」
『空の好きにされたい、な』
「ほんとずるい...」
先程までの表情はどこへ消えたのか、赤い可愛い顔の空はしかし確実に獣みたいな目で私を狙っていた。