第3章 おかえりのハーモニー
涙でまだ花凛の視界はぼやーっとしている
ただ誰かにお姫様抱っこをされているのは分かる
そして甘い、フローラルの匂いがする
花凛(もしかして…)
よく目を凝らして見てみるとやっと分かった
花凛「大ちゃん!!!!なんで?早く帰ってこれたの??」
花凛の表情が緩む
大貴「虫の知らせってやつで飛び出して来ましたよ(笑)」
花凛「ふ〜ん、そうか…。」
花凛は安心しきって大ちゃんにお姫様抱っこされたまま眠ってしまった
大貴「花凛、ただいま」
花凛に聞こえてないのも承知で大ちゃんは優しく落ち着いた声でそう言うのであった
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翌朝
花凛が目を覚ますと目の前には大ちゃんがいた
花凛(昨日のことは本当だったんだ…疲れてそのまま寝ちゃったんだね)
花凛のベッドの中で幸せそうに眠る大ちゃんを見て花凛もにやけずにはいられなかった
花凛「可愛い…ふふ…大ちゃ〜ん!!」
花凛は大ちゃんの後ろから抱きついた
花凛「いい香り〜」
大貴「花凛、やめろよお。」
花凛(やばい、気づかれた…?)
大貴「…もう、食べれないってぇえ…」
花凛(夢の中でも何か食べてるんだ…大ちゃんらしいや)
大貴「…ぐっ!だめだ!花凛をか…えせ…」
大ちゃんはなかなかの悪夢を見てるようだ
なかなかお疲れのようだ
花凛「大ちゃん、いつもありがとね!おかえり!」
花凛はそう言うと大ちゃんのことを再び抱きしめて眠りについた
今日は金曜日
2人は今日が土曜日だと思い込んでいる
こうして2人の遅刻は確定した