第3章 おかえりのハーモニー
木曜日の夜
花凛は1人でワクドナルドに来ていた
カウンター席に座って1人でハンバーガーを食べている
ワクドナルドは大ちゃんがハンバーグ好きなこともあってよく来るから花凛もいつしかそこを好きになっていたのだ
花凛「明日には大ちゃんが帰ってくる〜ふふん♪」
花凛は月曜から水曜まで大ちゃんロスで抑うつになっていたのだが、今はこの調子である
??「あのさ、もしかして花凛ちゃん?」
花凛が振り向くとそこには薮くんがいた
薮「花凛ちゃんも1人でワック来たりするんだ!意外!」
薮くんとは中学以来気まずかったため突然話しかけられ花凛はびっくりした
花凛「…まぁ。ハンバーガー美味しいしね…」
大ちゃんの影響だということはあえて隠しておいた
何となく言いにくいからだ
薮「…もしかして彼氏の影響とか?」
花凛「まあ、そんなとこかな…?」
薮「ふ〜ん…。」
薮くんは何だか不満そうな表情を浮かべた
薮くんは、そう、花凛の中学時代の元カレである
中2のときに薮くんに別れを切り出されて以来ずっと気まずかったのだ
薮「そろそろ外も暗いし帰ろうか。家まで送るよ。」
花凛「今、家の場所違うの。今はもっと看護学校から近いおばあちゃん家に住んでる。」
薮「そうか、そこまで送ってくよ。」
花凛は暗い夜道が嫌いだから断ることはしなかった
薮くんは道中ずっと中学のときの思い出話をしてきた
花凛(中学のときの話、やだな…逃げたい…でも薮くんは悪くないし)
花凛はずっと顔が曇っていた
薮「花凛ちゃん、大丈夫?気分悪い?」
花凛は疲れたせいか涙が止まらなくなっていた
薮「ごめん…!俺何か嫌なこと言っちゃったよね?何でも言って?」
花凛はどうしたらいいかわからなくなりずっと下を向いて立ち止まることしかできなくなっていた
花凛(ダメダメ…薮くんに迷惑をかけちゃ…!)
すると2人の間に何者かが割り込んで来て一瞬で花凛を連れ去ってしまった
薮「花凛ちゃん!!!」
夜道に薮くんの声が響いた