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The night dream of fairy【気象系BL

第8章 光と闇の狭間で…




そして、あの時潤が耳元で呟いた言葉を思い出した。

「お前達は常に監視されてる…
信じすぎると大変な事になる…」

潤は確かにそう言った。

今だって、潤の考えには 
全然納得なんかしてない。
だけど…

あいつが呟いた言葉は

和也の心の中で一つの波紋となって
広がっていた。

和也は猫の侑李の顔ジッと見つめると…

突然ベッドから起き上がり

一度大きなため息をして…

翔の前まで来た。

和「翔兄…私は今日智に会いました…」

翔「ああ…。」

和「…今日会った智は……

私達の知っている智とは
別人の様に
冷たい顔をしていました!!

それに、私や翔兄のこと…

楽しかった妖精界の暮らしなど、

すべての記憶を忘れて、

自分は闇の妖精だと…

これからは、
闇の世界で生きるって!!!
言っていました!!

もう、私達が大好きだった
智じゃなありませんでした!!!!

翔兄の大切なメイド服も、絶対に似合いません!!」

翔「…えっ…マジ⁇」

雅「翔ちゃん…そこ⁇」

和「…とにかく、
私は、あんな智は大っ嫌いです!!

もう…双子の兄弟じゃありません!!

絶交しました!!

縁を切ってきました!!!!」

和也は矢継ぎ早に言うと
目からは大粒の涙が溢れ出す…。

翔「和也…」

和「私は光の妖精です!!

闇の妖精とは一緒にはいらない!!



だから、翔兄…
妖精界に帰りましょう…

この世界にも、今の智にも何の未練もない!!!!


さっ…帰りましょう!!!!

そして…

これからは、
2人でまた楽しく暮らしましょう!!!!」

怒り⁇とも…
悲痛な叫びとも思える様な声は

静かな空間になり響いていた…。
和也は翔の胸の中に飛び込むと
抱きついた。

雅紀は、寂しそうな顔をして俯いてしまう…。
侑李だけが、ジッと2人を見つめていた。




長い静寂の中…

急に猫の侑李がニャ〜と鳴いて…
和也に近づこうとするのを、

雅紀は急いでそれを止めた。


翔はそんな和也を抱き上げ

ベッドに寝かす。

そして、優しく頭を撫でた。

翔「わかったよ、和也……。


今日はいろいろな事があったんだね……

俺が疲れさせて、


寝かしてやるよ…」


翔はゆっくりとキスをする。

和也はそれに答えるように…
嬉しそうに微笑んだ…。


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