第7章 ジュエル
翌朝。
起きると隣に温もりがなかった。
キョウカさん...。
もう仕事に行っちまったのか?
それを少し寂しく思いながらベッドから起き上がった。
「あ、起きちゃった?
休みの日ぐらいゆっくり寝てて良いのに」
奥の部屋からキョウカさんが出て来た。
「着替えしてたの。
休みの日まで堅苦しい兵服で居ることもないしね」
そう笑うキョウカさんは、薄紫色のワンピースを着ていた。
「ワンピースがお好きなんですか?」
「んー、まぁ。
楽だからね、色々」
少し照れたように笑う。
薄紫色は程良くキョウカさんの白い肌を引き立てている。
スカートの裾から覗く筋肉がつき、引き締まった脚。
女性らしい膨らみを持つ腰と臀部。
キュッと締まったウエスト。
ふっくらと膨らんだ胸元。
そこに輝く雫のペンダント。
「可愛過ぎんだろ.....」
気がついたら口に出ていた。
「.....ありがとう」
耳を少し赤く染め、照れ笑うキョウカさん。
その反応が男を煽る。
「エレン、これ渡しておく」
「鍵...ですか?」
右手を出され、両手で受け取るとチャリ...と掌に金属が触れた。
「この部屋の鍵。
いつでも来て良いから」
「!良いんですかっ」
合鍵なんて、喜ばずに居られねぇだろ。
心を許されているのが分かり、嬉しくなる。