第14章 特例任務
「......か...」
「はい?」
小さな声に聞き取れず、顔を近づけた。
「エレンのバカッッ」
「ぶっ...」
掌が飛んで来た。
「そこで頭を冷やしてなさい」
扉を乱暴に閉め、風呂場をあとにしたキョウカさん。
やべぇ...怒らせた。
今になって自分のしたことに罪悪感を抱く。
翌朝。
キョウカさんのベッドにはルネが眠り。
キョウカさんはソファーで寝た。
当然隣でなんか寝れなくて、仕方なくソファーに背中を預けて眠った。
身体のあちこちが痛ぇ。
「おはよう。
ルネ、エレン」
「おー、オハヨ」
「お、おはようございます、キョウカさん」
まさか普通に話しかけて貰えるとは思ってなかった。
もう怒ってねぇのか?
ってそんなすぐに怒りが消える訳ねぇか。
ドンドンドンドンドン。
騒がしく大きな音が響いた。
キョウカさんの部屋の戸を誰かが勢い良くノックしている。
誰だ?
朝っぱらから煩く...。
「おはよう」
「やぁ、おはよう!
キョウカ」
「ハ、ハンジさんっ」
「エレンもおはよう」
「おはようございます。
どうしたんですか?」
「んー?
私は坊やのお迎え役さ。
さ、行こうか」
「坊やじゃねー。
ガキ扱いすんなよ」
「あー、ごめんごめん。
忘れていたよ。
じゃあキョウカ、またあとでね」
そう言ってルネを肩に担ぎ、連れて行く。
「お、おい、何すんだよ。
離せよ!下ろせーっ」