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目に見えぬもの

第12章 芽吹く



人間の言葉を持たない私は、その唄を理解は出来ても老人に話し掛けられない。

老人は黙々と動き続ける。


その軌跡に目をやって、ようやく気がついた。



老人の後には、小さな小さな双葉の道が出来ていた。


この小さな孤独な老人は、たった独りで木を植えていたのだ。

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