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目に見えぬもの
第10章 停滞
争いがなくなると、どこもかしこも静かになった。
暑くも寒くもなく、淡々と昼と夜がやってくる。
動くものがなくなって、途端につまらなくなった。
私はただ、人間たちをじっくり観察したかっただけなのに。
そうやって、不貞腐れていることにも飽きてしまった。
かと言って、今さら動きたくもなかった。
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