第3章 忘却とコーヒー
看護師
「美菜さん、ちょっといいかしら?」
ベッドに横になりながら、
いくら眺めても見飽きない街の情景を眺めていると…
私の担当の看護師さんが、
後ろに誰かを連れてやってきた。
美菜
「?」
看護師
「こちら、刑事さんの丸川さん。
美菜さんに聞きたい事があるそうなの。
大丈夫?」
(刑事…さん?)
丸川さんという刑事さんは、
とても優しそうなおじさん風の人だ。
丸川
「美菜さん、はじめまして。」
美菜
「…はじめまして…」
私は軽く頭を下げる
看護師
「…それじゃあ、私は…」
看護師さんは、
気を遣ってお部屋から出て行き、
病室には私と丸川さんだけになった。