第33章 鬼ススキが泣く夜は
〜10時過ぎ〜
千助
「ただいま。」
ノア
『たっだいまぁー💜
おっ、神無くんもいる💜』
2人は艶々した感じで帰ってきた。
間違いなく…交わってきたという感じだ。
美菜
「…お帰りなさい」
千助
「これ、お土産。
妖界の女達に人気なお店の菓子らしい。」
小さな包みを私に渡してきた。
ノア
『千助さ、それ遊女から貰った菓子じゃん💜』
千助
「甘菓子はどうも苦手でな…」
美菜
「………」
神無
「………」
神無くんは私の背中にそっと手を添えてくれる。
その優しさが嬉しくて思わず泣きそうになる…
神無
「千助さん、神様…
暫く美菜の事、預かって良いですか?」
美菜
「!?」
(え!?)
千助
「え…?」
神無
「美菜も2人の事で疲れてるみたいなんで、俺が…暫く面倒みます。」
ノア
『そーなの?』
千助
「…疲れてる?」
神無
「美菜、行こう。」
神無くんは千助さんが私に渡したお菓子を、
床に置くと私を外へと連れ出した。