第5章 張り詰めた縁
母犬
「糞…1人で出来たじゃないかい………
もぅ…大丈夫だから、ほら…早く行きな!」
母犬は仔犬に背を向けたまま小刻みにに身体を
震わせて泣いているようだ。なんの涙がは分からないけれど…
(…………(´・ω・`))
末吉
「でも…でも…ぽく1人じゃ…」
母犬
「いいから…さっさと、そのお嬢さんの飼い犬になりなっ!!!
お前は…1/4妖犬の血が混じってるんだ、
きっと役に立つに違いないんだから…」
(え…(´⊙ω⊙`)ちょ…)
末吉
「…こんな奴やだよぉ…(´;Д;`)」
(私もょ…)
母犬
「 あと末吉…
挨拶の肛門嗅ぎは、
"ちょいと嗅がせてもらうよ!!"って
断ってから嗅がせて貰うのがマナーだって
何回教えたら分かるんだい!!
相手があのチワワならアンタ今頃…噛み殺されてたよ!!!
忘れたのかい!?
お隣のジョン君が失礼せずに
あのチワワの肛門嗅いだらどうなったのか…」
末吉
「忘れてないよぉ……
あのヒスなチワワに四六時中吠えられてノイローゼになって、
自分で埋めた骨の在り方が分からなくなる病気になったってやつでしょ…」
(噛み殺されてない…よね?)
母犬
「そうさ…だからこそ肛門嗅ぎは慎重にしないと危ないのさ!
それから末吉…
犬の世界のマナー…"スペアリブ"ちゃんと覚えているかい?
ほら母ちゃんが毎日教えてた…今、言ってみな!」
(犬の世界のマナー?…スペアリブ???)
仔犬
「うんっ!!
(ス)…巣は清潔に
(ぺ)…ペットボトルは噛まない
(ア)…アイロンは気になっても鼻を近づけない
(リ)…両耳は清潔に
(ブ)…豚の尻尾は気になっても噛み付くな
でしょ!ママっ!!」