第3章 忘却とコーヒー
篠原
「…君が悪いんだからね。
脱走したんだから…」
(母さん…父さん!!)
"バチンッ!!"
私は何かの糸が切れたように…
衝動的に彼の頬を強く叩いた。
篠原
「…ッ…!?」
美菜
「ッ…なんで……なんで殺したのよ!!!」
目からは次々と涙が溢れる。
篠原
「…痛いな…」
篠原さんは叩かれた衝撃でズレた眼鏡の位置を直しながら、
声は落ちついているけれど
明らかに殺意に満ちた目つきで私を睨みつけ…
助手席に移動してきて…私の膝の上に乗った。
篠原
「だったら何故逃げた?
お前が逃げなかったら両親は死ぬ事は無かっただろ!!」
美菜
「 !! 」
篠原さんは、強くそう言うと
私の髪の毛を鷲掴みにし自分の顔に私の顔を無理矢理近づけた。
美菜
「ッ!!」
篠原
「…いいねぇ…その怯えた顔…声……ゾクゾクするよ…」
美菜
「やっ…やめっ………」