第12章 一緒に作りたい
とある日のこと――
「先生って、料理できますよね」
ベットに寝転ぶ遥がスマホを触りながらぼそっと呟く
「まぁ…俺は一人暮らしそれなりに長いし?」
如月は寝転ぶ遥の横で仰向けになりそう言った
「料理得意ならモテたんじゃないんですか?」
「まぁ。でも女って自分が作ったもの褒められたいって思うんじゃねーの?自分よりうまい男がいたら嫌だろ?」
「へー、嫌がられたんだ」
「っ…うん。俺の作る方が上手いから嫌って言われたけど…」
遥に図星を突かれ過去の思い出を語る
「私はそうとは思いませんけど…」
「俺の料理好きだもんな?」
「はい。でも先生が忙しいのに作ってくれるのは申し訳なく思います。けどできる人って自分でする方が楽だと思うじゃないですか、ほかの人が手伝うより…」
今までの思いを話す遥
「だから、あまり手を出さないようにしよって思ってしまって…」
「お前ってほんと気遣いできるよな。でも俺はそんなこと思わねーよ。」
「そーですかね?私、家庭科の授業は好きですけど一人でするわけじゃないじゃないですか。だから先生は一人で出来るし、私が手伝ってもって…」
触っていたスマホを横へ置き、如月の方を向く
「そー思ってたのか。じゃ、今度俺と一緒に料理しよっか」
「え?…」
「お前と作ったもの食べたいからさ」
「じゃあ、教えてくださいね。」
「おう!」
「あ、でも…お皿洗いぐらいは私にさせてください。」
「そんなしなくても…」
「いえ、いつも先生にしてもらっているのでお返しです。」
そう笑顔で答える彼女がいつも以上に愛らしく見えついぎゅーっと抱きついた
「せ、先生…苦しいです…」
「それほど俺の愛がいっぱいあるってこと。」
ベッドの中で2人は約束をする