第9章 先生、教えて
如月との約束で、休日にだけバイトをすることになった遥は今バイト中である
「いらっしゃいませ。何名様でしょうか?」
「合計5680円になります」
「こちら、和風ハンバーグセットでございます」
土曜日の昼ということもあり店内は多くの客で溢れていた
「遥ちゃんお客様案内してあげて!」
と七瀬が指示を出す
「はーい!」
と待合席の方へと行く
「4名でお待ちのオオイシ様、こちらへどーぞ」
と4人家族を席は案内し、厨房の方へと戻る
そんな忙しいお昼時も終わり時計は3時半を示していた
それなりに客は減り、空いてる席も次第に増えてゆく
「ふぅー、何とかお昼は終わったね!」
と七瀬や松岡らと話しているとまた新たに客がやってきた
「私行ってきますね」
と遥が向かう
「いらっしゃいま…どうして…?」
「いつか行くって言っただろ?へへへ」
とにこやかに笑うのは如月だった
「えっと…おひとり様…ですよね。こちらへどうぞ」
「ですよねってなんか寂しいだろ」
「でもおひとり様ですから」
とバイト中だが彼女は相変わらずだった
と席を案内し、さっそくメニューを頼もうとする如月
「んー…お前のキスかな?」
「馬鹿な事言わないでください」
「もー冷たいなー」
とバイト先にも関わらずデレる
「注文ないなら、戻りますよ」
と言うと
「分かったよ。じゃドリンクバーと、抹茶パフェで」
「ドリンクバーと抹茶パフェですね。あ、変なことしないでくださいよ」
「分かってるよ。お前が頑張ってるとこちゃんと見とくから、そしたら一緒に帰ろうな」
と言うと
「…わかりました」
と厨房の方へ戻って行った