第8章 これからのこと
遥が目を覚ましたのはその日の夕方、如月の家のベッドであった
「ん…ぅ…?」
「目ぇ、覚めたか?」
「…どこ…?」
と今にも消えそうな声で目を擦りながら言う
「俺ん家」
「先生のとこ…?」
「うん、貧血だってさ。悪かったな昨日は…俺のせいだ」
と如月は遥を抱きしめた
「んっ…苦しいです。」
「おっ…悪い。」
と如月は抱きしめていた手を離す
「今日…塾の日」
とボソッと呟いたのを如月は聞き逃さなかった
「もう、行かなくていい。」
「え…?」
「お前、塾なんて行ってないだろ?」
「……」
「平日までバイトしなくていい。そもそも俺の家に住むためにバイトしてんだろ?本当はしなくていいけど俺のためにって言うから許した」
「……」
「でも無理はするなって言ったよな?だから休日は許すけど平日はやめとけ、お前はまだ学生だ」
「…ごめんなさい」
と素直に謝る遥
「先生にあまり迷惑をかけたくなかったんです…これから大学生になって住まわせてもらうし、今でもたまにこさせてもらってるし…」
と目から涙が溢れ出した
「だから…今、どーにかしなきゃって思ってそれで…っ!」
そういいかけた時、如月がまた抱きしめた
「もういいって、お前が頑張ってるのはよく分かってる。バイトをやめろとは言わない、けど無理だけはしてほしいくないな。俺とセ○クスできなくなるだろ?」
と言った
「もう…先生はほんとに変態すぎます…」
と如月の胸の中で遥が言う
「お前が一番知ってるだろ?」
「…知りません」
「照れ屋さんだなー」
そうしてその日もまた如月の家で泊まることになった