第6章 放課後の生徒会
優雅な鐘の音が鳴る
生徒達は夕方のHRを終え、部活動を行う
自由をモットーにした如月学園は多くの部活動があった
「じゃあ、また後でねー遥!」
と手を振り去っていく尾崎那奈とは体育祭の出場種目が同じで仲良くなった
尾崎は他の生徒とは違いお金持ち感というものがないため話しをしても遥に共感してくれることも多い
そんな尾崎に手を振り返し、遥も教室を出る
ガチャ――
遥が訪れた先は生徒会室
「今日は早かったね」
とソファーに座って待っていた東堂が立ち上がり遥を迎え入れる
「今日は先生の手伝いないから」
と返す遥
先生の手伝いと言っても如月とただ密会をしているだけである
最近は生徒会を手伝っていることから、週2、3回と減らした
「君は本当に優しいんだね。いつも先生の手伝いは断らないだろ?」
「まぁ…簡単なことだから」
と誤魔化す
「はい、まとめておいた資料です」
と東堂の机に置く
「本当に君は働きものだね。僕の秘書みたいだな」
と微笑み遥に言う
「秘書って…んふふ」
「…君は、笑顔が素敵だ。フワッとしてて」
「え?私が?」
「あぁ、君はいつもニコニコしてたほうがいいよ。あ、でもそれは僕の前だけにした方がいいかな」
「え?どういうこと…?」
と意味深な東堂の言葉に戸惑う遥
「だってそれは…君の素敵な笑顔がほかの男子生徒にバレたら大変だろ?」
「…?」
「あははは。君の困った顔も可愛いよ」
とストレートに言われる言葉に少し照れる遥
可愛いという言葉は如月から言われるより何故か東堂から言われるの方が恥ずかしいと感じた
そんな甘酸っぱい高校生らしい青春な時間を2週間ほど過ごしたある日のこと