第5章 初めての体験
「お前ん家の飯、豪華だな」
「今日は家政婦さんがお休みなので、祖父の雇っているシェフが…」
「なるほどー、シェフが作れば弁当じゃなくなるなこれ」
オシャレなプラスチックの容器が3つありステーキ、サラダ、パンがそれぞれ入っていた
「私は、家政婦さんのつくる普通のお弁当がいいんですけど、祖父が張り切って特上のお肉を用意していたみたいで…」
どうぞっと如月に勧める
「この肉、俺も学生時代によく食べてた。じいさんが毎日のように学生なんだから食えって言って」
「私、このお肉2きれでもうお腹壊しそうになって…」
と以前、祖父母に進められ食べたが体が受け付けなかったと語った
「ははは!まぁ、普通は食わねえよなーこんな肉」
一人暮らしを始めた大学時代、初めてスーパーで売られている肉を口にしたが普通に美味いと感じた如月には遥の気持ちもなんとなく分かる
「ん、お前の好きなオムライス」
と如月が作ってきたお弁当を机に出した
「ありがとうございます。いただきます」
「ふぅー!ごちそうさま!」
「ご馳走様でした。」
2人は食事を終えると
「やっと放課後以外に会える時間が出来た!」
そう嬉しそうに言う如月
「お弁当食べるくらいにしてくださいね...?」
と尽かさず言う遥
「はいはい、セ○クスは放課後ねー」
「もう!そんなストレートに言わないでくださいよ!」
彼女に怒られても尚、嬉しそうに笑う如月
その日から如月の仕事が無い限り、できるだけお昼を一緒に過ごすことになった