第4章 先生の部屋
その夜遥は如月の家へ訪れた
ガチャ――
「よう!いらっしゃい」
笑顔で迎える如月
「お邪魔します。」
さすが理事長の孫の家であると遥は来るたびに思う
広い10畳ほどのリビング、綺麗な夜景を見下ろせるバルコニー
こんな広い家に1人で住むには贅沢すぎると遥は思った
そして何故かベッドはダブルベッド――
「まだ飯作ってる途中だから、適当に座ってテレビでも見てろよ」
と言ってキッチンに戻る如月
広いシンプルな家具が置かれたリビングテレビの前にはガラスの机と大きなブラウンのソファーがある
遥はソファーに座り、テレビを見るもソファーに慣れず結局は机とソファーの間のカーペットの上に座り見ることに
「ご飯出来たぞー!ってなんでいつもそこに座ってんだよ」
如月は作った料理を机に運び遥に問いかける
「ソファーは慣れないので……うぁー!」
と言う遥はカーペットの上で三角座りをして目の前の料理に目を輝かせていた
「シンプルだけど、オムライスとサラダとコーンスープ。ほら、食おうぜ」
料理を運び終えた如月がソファーに座り言う
「お前、そんなとこ座ってねーで、こっち来いよ」
「嫌です。いただきます」
如月の誘いをあっさり断りながら食事を進めた遥
これでも最初に如月の家に来た時よりはかなり成長した方だった
最初は如月に怯え、料理を口にするまでかなりの時間がかかった
そこから家に帰るまでの彼女は早く如月にとって料理を食べてくれることは感動ものだった
「ごちそうさまでした。」
遥はそう言いシンクまで食器を運ぶ
「おぉー綺麗に食ったな!」
すべての料理を綺麗に食べてくれたことに感動した如月は食器を持ってきた遥の頬にキスをする