• テキストサイズ

【HQ】サンカク。

第1章 三角形 case1


今日の事を謝りたい人からだったけど、ここまで落ち込んでいたら出る気にはならない。
明日にでも、落ち着いてから連絡をすればいい。

出ないと決めて、切れるまで待った。

携帯が振動を止めて数分。
また着信を示す。

もう1人の、今日の事を謝りたい人からだった。

その名前を眺めていると、自然と指先が動いて、通話ボタンの上へ。

自分でやった事を悔いて落ち込んでいる事を、この人には知って貰いたい。
悪い事をしたのは分かってるけど、今すぐに謝るから、許して欲しい。
私は、この人に、甘えたい。

今までも、2人に相当甘えていたけど。
先に電話が掛かってきた方には、無視の対応をして。
今の電話には、出たいと思っている。

怒られても、何を言われても。
私は、この人の声が聞きたいし。

甘えさせて欲しいと、求めている。

通話ボタンを押して、携帯を耳に当てる。
聞こえてきた声に安心しているのに、心臓は早鐘を打っていて。
こちらを選んだのだと、自覚した。
/ 304ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp