第12章 連れ攫われた青い花
☆☆~真子side~☆☆
藍染惣右介は、欲しいものはどんな手を使っても手に入れる。昔っからそうやった。
あいつのことは、ずっと気にかけておった。危険やと。やから、桜花が空やったとき、あいつとはなるべく関わらへんようにしてきた。嫌な予感がしてたからや。だが、やはり昔から好奇心旺盛だった空を止めることはできず、惣右介は空と出会うことになるけどな。
そして嫌な予感が当たり、惣右介は空に執着し始めた。
だがその執着は、恐ろしくも純粋で、初めて見せる惣右介の人間らしい部分だったのも事実やけど。
それは、空が桜花になってもそうやった。桜花を手に入れるために、桜花を傷つけ、桜花を自分だけのものにするために、我が身を傷つけておる。
それがなんて言う感情なのかあいつは理解してるのやろうか。
それにしても、桜花はなんなんや。追放されたはずの尸魂界にわざわざ情報をあげたりするし、あの八玄がホロウ化して、造り上げた結界を本人に気づかれないように弱めたとか平然として言うし。誰よりも強い力を持っとるくせにそれを自分のために使うているところなんか見たことあらへんしな。
見かけはほんまにかわえらしい少女なのにな。