第10章 【芥川日常】ジローちゃんのお昼寝
まずは、前髪をあげてー
…ぱちん。
ゴムで止める。
…やべっ…。
めっちゃ可愛い!!
「んー…ZZZ」
一瞬、起きてしまったかと冷や冷やしたが、ジローちゃんは変わらず寝ていた。
…ので、次のイタズラ。
まずは、軽く下地を塗って、ファンデ、グロス、アイシャドーなどのメイクをしてあげて…
…もとがいいからなかなか…。
女の子みたいで可愛い…。
と思うのはきっと私だけなのかもしれないけど、今日はなんとなくそのままでいてほしいから何も言わない。
面白そうでしょ?
「ジローちゃん、そろそろ部活行こう。」
「ん…わかった。」
ふぁーっと欠伸を一つすると、ジローちゃんは立ち上がって私の荷物を持ってくれた。
「じゃあ、行こっか。」
そして差し出してくれる手。
イタズラに罪悪感を覚えつつ、その手をとって部活に行った。
この日のジローちゃんのお昼寝は、こうして幕を閉じたのでした。
あ、部室までの道のりで、ジローちゃんが注目されたのは、言うまでもありません。
end
→Next おまけ