第10章 【芥川日常】ジローちゃんのお昼寝
放課後、男子テニス部マネージャーの私は、いつものように鞄を持って教室をでた。
授業に疲れて重い足を動かして前へと進む。
部室に行く途中に、大きな木がある。その前を通る事が学校生活の中で私が一番の楽しみだと思う。
何故って…?
それは、私の大好きな芥川慈郎が毎日部活の前にそこで寝ているから。
ほら、今日も…
「…ZZZ」
この寝顔が凄く可愛くて、とても癒される。
今日はなんとなく、寝ているジローちゃんの隣に座りたくなった。
「ん…誰ー?」
「あ、ごめん。起こしちゃったね。」
隣に座ると、カサッと草の音がなってしまった。
本当にゴメンね。
ジローちゃん。