第8章 【白石甘】夏祭り
毎年神社で行われとる小さな夏祭り。
いつもは部活のメンバーと行くんやけど...
今年は結菜と二人で行こうかと思ってんねん。
ただ、誘えるかどうか…
結菜はマネージャーやし、誘おうと思えば誘えるんやけど、
俺にそないな勇気があらへんねん。
でも、ついに明日が夏祭り。
もう今日しか誘う日がないねんな、
いつも通りの部活。
違うことは、金ちゃんのテンションだけ。
「白石~!!明日は恒例の祭りやで~!!」
「あぁ、せやな。」
「今年も一緒に行くんやろ?なぁ、結菜も一緒に行くんやろ??」
「あー…」
ほら、な。
いつもより高いやろ?
金ちゃんは、肝心なところで俺の気持ち分かってくれへんから
たまにイライラしてまうんやな。