第7章 【財前切甘】素直
「光!次、移動教室だから一緒に行こう!」
「…こりないやつやなぁ。」
せっかく誘ってくれた事も断ってしまった俺は、授業に出る気にもなれず、屋上に向かった。
素直になれない自分に、
どうしようもなく腹がたってしかたなかったから…
―ギィ…
屋上の扉を開けるとキモい先輩らがいちゃついとった。
…わかるやろ?
一氏先輩と小春先輩や。
「先輩ら…授業中っスよ。」
「財前っ!おまっ、何サボってんねん!!」
「あらー?良いじゃない別に。」
「ほんまキモいっスわ…」
いや、これは素直になれないとかやなくて本気やで。