第1章 【海堂悲恋】結局君が、大好きで…
結菜Side
「その言葉が、海堂先輩にとって今一番辛い言葉なんスよね。」
「えっ…??」
‘どんなに無視されても話しかけるんだからねっ!!’
今、私が海堂くんに伝えた言葉。
それにたいして、後ろの木の陰から出てきたリョーマくんが言った。
最近…いや、
私が桃ちゃんと付き合い初めてから何かとあたしに構ってくる越前リョーマ。
構ってくると言えば、可愛いげがあるか…
でも、そうではなく言葉が憎たらしい。
そして、意味のわからないこと、あたしが理解できないことばかり言う。
「それどういう…」
「そのうちわかるっス」
「ちょっと…!!」
なんなのよ…
なんで海堂くんは私を無視するのよ…
なんで私の言葉が辛いのよ…
何がそのうちわかるのよ…
やっぱりこの子、意味わかんない。
辛いのは意味もわからず無視されてる私じゃない!
意味がわかっても無視されるなんて、気持ちのいいことじゃないもの。
私、何かしたのかな。