第6章 【丸井甘】ひまわり
「ブンちゃん頑張れー!!!!」
放課後、ファン達の黄色い声に負けずに聞こえてくる結菜の声。
照れてあえて目線をそらすけど、俺の心は踊ってる。
「俺、天才的?」
よしっ。今日も絶好調!
結菜の笑顔と声があれば、俺は頑張れるぜぃ。
「お疲れー。」
部活が終わると、ぷくっとガムを膨らませて素早く着替えた。
結菜を探す為に。
最初聞こえていた結菜の声が、
終わりに近づくにつれて聞こえなくなったことに気づいた。
姿すらなかった。女子コートにも。
なにかあったのか、心配だろぃ?
女子部室、教室、屋上…
結局結菜がいたのは、生徒会室だった。
たくさんの資料がテーブルにあって、
結菜はソファに寝ていた。
「とじこみか…。」
ほんと、一生懸命だよな。
俺はまだ終わってないと思われる資料を、
不器用だけど、綴じ込んだ。
ひまわりみたいに元気な笑顔とか、
一生懸命なところとか、
すげー好き。
…大好き!
→NEXT あとがき