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【ヒロアカ】UAシンドローム【轟焦凍R18】

第5章 【桜色】桃色診断書


~Side轟~


ハイリの事は可能な限り知りたい。

複雑な事情がある事は知ってるつもりだったが
それにしてもこれは無神経だった。

やはり俺は人との距離の取り方がおかしいらしい。

浮き出た後悔は鮮明だ、
だが傍らのハイリは気にするなとすらもう言わず、
何事も無かったかのようにただ笑っている。

ここまで自然体で居られりゃ
誰だってホッとする所なんだろうが
俺は一昨日、確かに聞いたんだ


『だって、お母さんに会ってないんでしょう?
私だったら寂しいもん。』


自分ではっきり
寂しいって言ってんじゃねぇか。

思えばこいつの口から出る保護者の名は
全て父親だった。

少し考えりゃわかりそうなのに
どれだけ浮かれてたのかと…
ハイリの事情も知らずに
こんな言葉を言わせた自分に腹が立つ。

もしかしたらハイリは
俺に自身を重ねたのかもしれねえ…

そう思えば、色々と納得できる気がした。
そして恐らく、コイツの性格上これ以上詫びるのは愚策だ。

そう考えて、今の思いに蓋をする。

ここからはハイリが自ら語るようになってくれた時に
詫びるべきだと思った。





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