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【ヒロアカ】UAシンドローム【轟焦凍R18】

第20章 【琥珀色】月光欲


~Sideハイリ~


陰った月では部屋を照らし切ることは出来ず
灯った小さな液晶画面も僅かに足元を照らすだけ

輪郭すら覚束ない焦凍の顔に手探りで触れて
その意味を問い直す


「残念…ってなに?」

「ああ、幽霊の方がよっぽど優しかったんじゃねぇかって
思ってな。」


表情が見えない分、言葉の裏も読みにくい。

だけど
それは頭の中心にあったことだ。

焦凍に馬乗りになったこの状態で言っても
気持ちは伝わらないかも知れないけれど
一番に言わなきゃいけないと思ったことは
お詫びだった。


「さっきはごめんね…。
怒ってるよね…?」

「ああ、だから話しに来たつもりだった。」

「……だった?」

「予定変更だ。」

「変更って…何に?」






少しの間
小さく唸り続けていたバイブレーションが
フツリと鳴きやんだ

色を変えた液晶画面が光を失うまであと僅か

返事は光が消えた瞬間に紡がれた。







「夜這いだ。」






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