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【ヒロアカ】UAシンドローム【轟焦凍R18】

第10章 【桜色】二重カルテ


~Sideハイリ~


「やっぱり私、片思いみたい。」


そう言う私に焦凍は納得できていないのだろう。
仕方がない…そんな顔で笑って
頭を撫でてくれる。


(付き合ってから経験するとは思わなかったよ。)


片思いを実感する間もなく付き合うことになってしまった。

だけど
順番めちゃくちゃな展開で実を結んだ私の片想いは
付き合うことになった現在でも継続中らしい。

それがなんとも、私たちらしいとも思う。











春の風に乗せられて
残り少ない花びらと共に私の心もくるくる躍る。

踊らせているのは無論、この人だ。







「好きだ。」

「……ん!?
突然どしたの!?」

「いや、片想いとか言うから
もしかして未だに伝わってねぇんじゃ…と。」

「いや、そーゆー意味じゃなくてね……?」








片思いで両想いの私の彼は
いつも余裕で翻弄してくれる癖に
肝心なところはボケているよう…。

真面目に心配してるところが
ちょっとかわいいと思ったり。


きっとこの片想いは
終わりを迎えないんだろう
この先ずっと、ずーっと



お陰で、私の悩みも幸せも倍増しだ。




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