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【ヒロアカ】UAシンドローム【轟焦凍R18】

第9章 【桜色】カレカノ依存症


~Sideハイリ~


轟くんはさながら、猫の様だ。

無表情で無感動
自分のペースを一切崩さず
私は巻き込まれ、翻弄されてばかり。

なのに憎めない。

普段はクールなのに気付けば側にいて
気まぐれにくっついてくる。

表情は豊かじゃないけれど
感情に対する行動はとっても素直

自分の欲求に対してなんか特にだ。










だから





こうなる。












「と、轟くん…!?」





帰って一番にすることはメガネを外す事だ
視力に問題もない私にとって、これは邪魔でしかない。
顔をぶつけた時の痛みは倍増だし
かけたまま寝た暁にはメガネも鼻根も悲惨な事になっている。

次に着替えだ
これをしなきゃ何もできない。
フード付きのパーカーと短パンに着替えると肩の力が抜ける。
チョコレート色のボア地は
肌触りも良いし見た目にも温かい。
私のお気に入りだ。

そしてホッと一息、本当はソファーに座ってコーヒーでも飲んじゃうんだけど、今日はお昼食べ損ねたし
早めにご飯を作っちゃおう。

そう思って座るのを我慢した。

こういうのって一度まったりしちゃうと
なかなか行動に移せなくなるんだよね。

だからくつろぐ前に済ませようと思っての事だった。

でも、
だからと言ってそれを轟くんに強要するつもりはない
第一お昼を食べ損ねたのは私の所為でもあるし
彼には彼のペースというものもある。

そっとしておくつもりだったけど
なかなか座らない私に首を傾げていたから


「先にご飯作っちゃうね。」


それだけ言ってベッドに座ってる彼の前を横切ろうとした。

少々イレギュラーもあるけれど
これがこれからの私の日常。

こんな毎日がこれから続くんだ。

こんな毎日が。





横切ったハズの身体は
あっけなくその場に座っていた人の手に捕らえられた

そのまま視界は反転
背にはベッドマット
見上げた天井との間には轟くんの楽しそうな顔

羞恥心より驚きの方が大きく勝ってしまった私は
名前を読んだ後
この言葉を紡ぐだけで精一杯だった。




「ど…したの?」



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