第8章 スポットとお赤飯
前回おじゃんになったデートをやっとすることが出来そうだ。
るるにどこに行きたいか聞いたら、学校の友達におすすめを聞くと張り切っていた。
が、その次の日に部活に顔を出すと、部員達に順番に
「水族館とかどうですか!?」
「あそこのショッピングモールにフードコートが!」
「飯!イイとこで飯とかどうですかね!?」
などなど……言われた…。
友達って……。
「俺はお前らとデートする訳じゃねえんだけど…」
呆れた声しか出ない。
「てか、男の参考意見が役に立つとは思えねぇ」
「同じくらいの年齢の行きたいとこですよ」
「どうせオッサンは高校生がどこ行きたいとか、わからないでしょ?」
月島の冷静な分析がすごくムカつくが一理ある。
「…ちっ」
「この辺抑えておけば大丈夫ですって!」
「あとインスタ映え狙うなら…」
マメな東峰に至っては雑誌に付箋を貼って渡してきた。
コイツの意見は…あながちハズレがないよな…。
と誰も見ていない隙に、その雑誌をそっと鞄にしまった。