第61章 【番外編】オレンジピールとデート
「なあ、来週も、どっか行くか?
遊園地、とか……」
「…いいんですか?」
「なんでそんな驚くんだよ」
「嬉しいんですよ…」
今日一番の、最高の笑顔と、俺のためにわざわざ綺麗に整えてくれた髪と、服と、何もかもが胸がざわめく。
もう何年と、毎日顔を見て過ごしているはずなのに、日に日にそれは増していく。
「…っ、すっげえ、可愛い…」
ようやっと振り絞って、言えた。
「!!!!」
目の前の彼女は、声にならない声を出し、わかるくらいに顔を赤くした。
「お前も照れるとこっちもハズいんだ!!」
「だっ、だってぇぇ…!!!」