第3章 夜の密会【万里】
『…はぁ…っ…。…ぁっ…』
肩で息をする私を優しい瞳で見つめながら
足の間に身体を割り入れてきた万里くんが
片手で器用にゴムを装着していく。
「…キツいかもしんねーけど
出来るだけ、優しくすっから…」
『…う、ん…』
そして…
『あっ…! 万里くっ…――!』
入口に当てがわれた熱が
ゆっくりと中に入ってきた。
「…きっつ…」
『っ…ん…、んんっ…!』
私の反応を確かめながら、少しずつ…。
身体に負担がかからないように
優しくしてくれているのがわかる。
でも…
それが、逆にもどかしくて…。
表情を甘く歪め、動き始める万里くんの姿に
恍惚としていると ふいに目が合う。
「…すげー、物欲しそうな目…。
もしかして⋯、誘ってんの?」
『…なっ…! 違っ…』