第3章 受験必勝法
"それでは、解散"
先生が、お疲れ様でした。と終了した試験
「終わった...」
私は、HPゼロだった
流石の白布も疲れたのか、"ふう..."と息をついている
白鳥沢は面接がないので、このまま家に直行だ
私たちは、バスで豊黒中学校前まで乗って、それぞれ家に帰った
結果が分かるのは、2月3日
白鳥沢は高校の中でも珍しく、結果が家に直接届く
それまで私たちは落ち着きが無かった
「どうしよう。どうしよう。どうしよう....」
兼「一週間それしか聞いてないけど」
白布「俺もヤバい...」
兼「お前もかッ!」
そのおかげで、いつもボケに回る兼やんがツッコミをしている
そして、精神がやられている2人だ
...結構.........カオスだ
そして、2月3日
学校から帰ってきた私は、家のポストの中を見て息が止まる
"白鳥沢学園高等学校 結果
池田春華様"
私は、身体中が強ばった
手紙を取る手が震える。
私は、思わず白布家に電話をかけた
"ピピピピ.....ピピピピ.....____はい....?"
女の人の声だった
お母さんだろう
「す、すみません!豊黒中学校3年の池田春華と申します!白布賢二郎君いらっしゃいますか?」
私は、戸惑いながらもなんとか言えた
"あぁ、池田さん?ちょっと待ってね?"
白布のお母さんは、まるで私の事を知ってたかのような言い方で、違和感を感じる
でも、それどころじゃなかった
"___もしもし...?"
子機の向こうから、聞きなれた声がする
「あっ!ねえ!結果見た....?」
私は、いきなり本題に入った
待ってる余裕なんて、今の私には無かった
"怖くて...まだ見てない...."
「..そっか...実は私もなんだ......」
やはり、怖いんだ
私も見るのが怖い
もしも、"不"の字が見えたら?
私は、今までに味わったことないくらいの絶望感で、当分立ち直れないだろう
そんな事を考えていると、白布がこんな提案をしてきた
"ねぇ、今から学校これる...?"
その声は、かすかに震えていた