第2章 中編
そしてローが理性を飛ばしてどれくらい経っただろうか、次第に彼の思考回路が戻り始めた。
ローはぼんやりする頭で組み伏せたユーリに視線を向ける。
そこには、すでに意識を失っている彼女がいた。
「…っは…」
ローはゆっくりと自身を秘部から引き抜くと、流れ落ちる大量の体液。
正直何回イッたかなんて、分からなかった。
…ミスったな
ローはそっとため息を吐くと、ユーリの身体を癒し抱きかかえる。
我を忘れるほど夢中になったことなど、今まで一度もなかった。
恐らく、痛みはなかったとはいえユーリへの負担は半端ないものだっただろう。
…これは、嫌われてもおかしくねぇな
ローは自傷気味に笑うと、近くの宿へと足を運んだ。
外は既に朝日が登ろうとしている。
一体どれくらいの時間、彼女を拘束していたのか。
今更後悔しても遅いが、ローは今後どうするか頭を悩ませていた。
さっさと契約破棄をすればいいのだろうが、それが出来ないでいる。
未練タラタラな自分自身に嫌気がさした。
情が移ってこうならないように気をつけていたのに、なんて様だ。
だが、彼女を手放さないと…最後は…
ローは宿に着きユーリをベットに下ろすと、これ以上考えるのをやめた。
今は、起きた時の彼女の反応の方が気になる。
流石に鞘に引きこもるわけにもいかないので、ローはそっとため息を吐くと、近くの椅子に腰をかけた。
彼女が目を覚ました時の反応が怖い。
まさか自分が、そんなことを思う日が来るなんて思いもしなかった。
ローは頭を抱え込むと、静まり返った室内で彼女が目を覚ますのを待っていた。