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甘い貴方を見つけるまで【佐藤流司】裏

第2章 Sugar2


「おはよう、流司さん。」


「なんでここにいんの?」


「だって流司さん、いいって・・・ぎゅってして離さなかったじゃん。」


目の前にある彼の顔が、不機嫌に歪む。

あれって、いいよって意味じゃなかったの?
あんなぎゅってされてたら、動けないし・・・
え、ダメだったの?


「ご飯は?」


「え?まだ。」


「なんでまだ作ってないんだよ。いつも出来てるだろ。」


「離してくれなかった・・・てゆか、離れたくなかったんだもん・・・」


まだ、私がベッドの中にいることに対して、不機嫌だったらしい。
ご飯、作ってないから・・・。


「じゃあ、今日、俺が作る。」


「え、いいよ!私、やるよ!」


「俺の料理、食いたくないの?」


そう言って、意地悪く微笑む彼のせいで、心臓が痛い。
朝から、ドキドキさせないで・・・。
苦しい・・・。


「食べたいです・・・」


あぁ、彼が大好きだ。
どんな仕草でも、言葉でも、声ですら、ドキドキが止まらない。

私がどんなに貴方が好きだと言っても、貴方は返してくれない。

もう一度、好きだと言って・・・。


「心羽?・・・好き。」


「え・・・?」


彼には、全てバレてしまう。
私が思ってること全部、貴方はわかってしまう。
そんな流司さんが、愛しい・・・。


「私も・・・愛してる。」


「うわ、好きに対して愛してるが返ってきた。・・・俺はお前が思ってる以上に、お前が好きだから。」


どんな言葉よりも、嬉しかった。


「ありがとう、流司さん。」


「あとで責任取ってもらうから。」


「え、なんの責任?」


「俺をデレさせた責任。」


可愛くにこっと微笑む。

だから、朝からドキドキさせないで。


「あー流司さんのせいだ。」


「なにが?」


「キス、したい・・・」


貴方に触れたい、誰よりも近くで・・・。
他の誰も触れないようなところ、全部。
私だけが知っていたい、貴方の秘密。

彼はキスの時、軽く目を開けて、私を見つめる。
激しいキスをする時は、はじめと終わりに、私の唇をペロっと舐める。

そんな貴方を私だけが知っていたい。


「めちゃくちゃ激しいのを注文するね?」


そう言って貴方は、私の唇をペロっと舐めた。




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