第14章 Sugar14

｢公表したし･･･私は、いいんじゃないかって思う。｣


｢そ。なら、OK出しとくよ。｣


｢うん。｣


流司さんの普段のメイクしてる映像って、なかなかレアだと思うし。

まぁ、本人じゃなくて、私がやってたらそんなレアじゃないかもしんないけど。


｢流司かー！！｣


｢ひっ･･･。｣


いきなりの大声に、肩が大きく震えた。


｢は？なに？麻璃央くん？｣


彼もちょっと混乱してる。

電話越しの流司さんですらそんなんだから、こっちは相当やばい･･･。


洸くんたちも、ぅわっ！？って言いながら、めっちゃびくってなってた。


｢麻璃央、うるさいっ！｣


峻也さん、可愛い･･･。


｢りゅーくんっ、大人しくさせてっ！｣


突然私のところにやってきて、通話口に向かってそう言った、峻也さん。


久しぶりに、りゅーくん呼び頂きました。

可愛い･･･。


｢ね、りゅーくん？麻璃央さん、距離近い。｣


｢その呼び方やめろよ。流司がいい･･･。麻璃央くんに代わってよ。麻璃央くんも俺と話したいみたいだし。｣


照れて声が小さくなったと思ったら、めちゃくちゃ低いボイスが･･･。


｢うん･･･麻璃央さん、はい。｣


麻璃央さんにスマホを渡した。


てか、麻璃央さんにかければいいのに。


｢流司、お前さ･･･俺の電話出ろや。かけ直せや。｣


流司さん、麻璃央さんのことシカトしてたんだね。

どうしよう･･･笑い堪えなきゃ。


しばらく話すと、漸く私のところにスマホが帰ってくる。


あ、まだ繋がってる。


｢もしもし？｣


｢心羽、麻璃央くんにあんま近付かれないようにしてよ？じゃ、頑張って。･･････愛してるよ。｣


｢りゅっ･･？！｣


あ、切れた。

言い逃げかよ、可愛いなぁ、もう。


うん、私も愛してるよ。


｢麻璃央さーん！私に必要以上近付いたら、麻璃央さんの大事なもの、ちょっきんしますからっ！！｣


｢へ？･･･ちょっと待って･･･ちょっきんって、なにを？心羽ちゃん、男の俺にすごい酷いこと言ってない？｣


｢ん？｣


小首を傾げて、笑顔のままとぼける。


｢心羽ちゃぁぁぁん、どっからそんなこと教わったの？！流司か！流司なのかあぁぁ！！｣


麻璃央さん、壊れた。