第11章 Sugar11
「トイレ、連れてってやるよ。俺が拭いてあげる。」
「い、いらないっ・・・!」
「遠慮すんな。」
力が入らない腰で必死に逃げようとする彼女を、簡単に捕まえる。
「やあっ、離して・・・。流司さんのばかぁ・・・。」
「そんなこと言ってっけど、俺に甘えてるでしょ?」
抱き寄せて頭を撫でると、気持ち良さそうに目を細め、頭を手に押し付けてくる。
「戻らないと、ほんとやばいかも。」
「おんぶして・・・。」
なにそれ、そんな可愛いこと言わないで。
「先、トイレな。」
可愛過ぎて、すぐにおんぶした。
トイレで拭いてから控え室に戻って、彼女はメイクの準備に取りかかった。
心羽のメイク時間は相変わらずで、すぐに俺の番になった。
てか俺、最後じゃん。
「わっ、心羽、どうした?」
彼女が俺のとこに来て、メイクを始めると思ったら、後ろから抱きつかれて、驚いて声が出た。
「好きだよ・・・。」
「俺も。心羽、キスして?」
顔だけ振り向いて、頬に手を添えた。
「みんな、見てる・・・。」
「いいじゃん、もう見られてんだから。」
困った顔をしたと思ったら、目を瞑らされて・・・なにも見えない状態で大人しく待ってるんだけど、口が寂しい。
「心羽、ま・・・んっ。」
痺れを切らして催促しようとしたら、いきなりしてきて・・・なんか激しいんだけど。
「はっ、ちょ・・・まっ、んっ・・・。」
何度も角度を変えて唇をはむはむされて、挙句の果てには、舌を入れて唾液を絡ませ、俺の口内を激しく犯す。
そんな俺が欲しいの?
昨日もしたのに。
あんな恥ずかしがってた女とは思えない。
糸を引いて離れる唇。
「自分でしておいて、力抜けちゃった?」
俺の肩に体重をかけて、寄り添ってくる。
「ちゃんとサスケにしてよ?」
「大丈夫、そこはちゃんとするから。」
全然、心配なんてしてないけどさ。
「心羽ちゃん、エロい・・・。」
「広大、聞こえてる。」
ぼそっと呟いた広大の言葉、聞き逃すはずないでしょ?
「俺の前だと、こんなんだよ?こいつは俺の前でしか、こんな風にならないから。」
させて堪るか、コノヤロー。