第11章 Sugar11
「あ!やっと来た、お前ら。なにしてたんだよ。流司、早く着替えろ!初日の成功を祝して、飲みに行くぞ!」
「はぁ?ただ飲みたいだけでしょ。俺らムリっす。」
ユウキさんにそう言われて、彼は断った。
「なんで?」
「え、お前さっき・・・。」
「心羽ちゃんも行きたいみたいだし、流司くん行こ?」
広大くんも彼を誘った。
流司さんなんか用事でもあるのかな?
でも、俺らって言ってたし・・・。
私、行きたいな・・・。
ちょっと下半身が疼いてて苦しいけど、そのうち治まると思うし・・・。
「なにも聞かないようにしてたけど、心羽ちゃんそれ、流司くんのだよね?」
私が着ているパーカーを指差して言う、広大くん。
「あぁ、うん、そうだよ。」
「どうしたの?」
流司さんのがかかった服はビニール袋に入れて、すぐに鞄にしまった。
なんて言おう・・・。
いつも助けてくれる流司さんは、着替えに行ってていないし・・・。
「さっき、流司さんの袖水がかかっちゃって・・・。結構濡れちゃったから・・・。」
これで大丈夫なはず・・・お願い、これ以上はなにも聞かないで・・・。
「そっか、それでね。でもなんか、やばいね・・・流司くん、よくそれで納得したね。」
「やばい?流司さんが着せたんだよ。なんか屈んだりしたらダメって言われたけど・・・。」
「それしかなかったんだね・・・。」
なんかさっきから広大くん、声小さい。
顔もどっか向いてるし・・・私の方、見てない。
「広大、そういう風に意識しないでくれる?すげぇ殺したくなるから。」
「流司さん!?殺したくなるって・・・なんで?酷い!」
後ろから肩を抱かれてびっくりして、物騒な発言にもびっくりして・・・心臓、止まっちゃいそう。
「俺以外にエロい目で見られたいの?それじゃあ、お前の方が酷いじゃん。」
「そういうことじゃなくてっ・・・てか、流司さんずっと私のことそういう目で見てたの?」
「あたりまえじゃん。お前はさ、男知らな過ぎなんだって。例え相手が俺でも、無防備でいない方がいいよ?そういう気分じゃない時は嫌でしょ?」
流司さんはそういう時しないじゃん。
無理矢理なんてしないじゃん。
わかってるよ、貴方が優しいの。