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甘い貴方を見つけるまで【佐藤流司】裏

第9章 Sugar9


「じゃあ、イタチがいい。」


「イタチ好きなの?」


「うん、イタチ大好き。」


イタチのめちゃくちゃ平和主義なのがいい。

木の葉とか、サスケの為に、憎しみと汚名を被って死んでいった。

あそこまで、誰かの為に生きたイタチを、私はめちゃくちゃ尊敬してる。


「じゃあ、良知さん?」


「え、大人過ぎるよ。私じゃ、釣り合わないよ。」


笑いながら答えた。


まさか、良知さんを勧められるとは、思わなかった。


あんなすごい人、私じゃ勿体無さ過ぎるよ。


流司さんだって、すごい人だけどさ。


てか、キャラじゃなかったの?

ナルトとか言ってたのに・・・。


「確かにね・・・歳上過ぎた?」


「歳とかはあんま気にしないけど、ガキの私じゃ、良知さんがムリでしょ?」


「心羽ちゃんって、結構大人っぽくない?同い年には思えない。」


老けてると言いたいのかい?


「そんな顔で見ないで。大人っぽくてキレイだって言ってんだってば!」


ジト目で広大くんを見てると、笑いながら、私のほっぺを摘んで引っ張った。


「ひたいよ・・・。」


「ん?なんて?」


痛いってば。

わかってるくせに。


彼の手を掴んで、ほっぺから引き剥がした。


「ありがとね、広大くん。」


「なにが?」


掴んだ手をそのまま握って、お礼をした。


嫌な世界を見えないようにしてくれて。


「なんでもないよ!」


「え、なんだよ、それ!」


広大くんがさりげなくしてくれたことだから、それ以上は言わない。


言ったって、ただ話したかったからとか、言うだろうし。


でもほんとに助かった。


あんなにもやもやしてた心が、すっと晴れた。

広大くんのおかげだよ。


「あー、あとで流司くんに、殺されそう・・・。」


「どうして?」


「心羽ちゃんと手握って、見つめ合っちゃったから?」


なんで疑問形なの。


てか、流司さんは私のことなんて見てないでしょ。

優衣さんしか、見てないでしょ。


「気にしてないよ、きっと・・・。」


「わかんないよ?」


刀ミュの時みたいに、嫉妬なんてしない。


流司さんの目には、優衣さんしか見えてないんだから。











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